最近のクルマはオートエアコンが主流になっています。
そのため、1年中エアコンのスイッチを入れっぱなしにしている人も少なくないでしょう。
オートエアコンの場合、自動で車内の温度を設定温度になるように調整をしてくれるので、エアコン用スイッチのオンオフをあまり気にする必要がありません。
エアコンのスイッチを入れっぱなしにするということは、1年中エアコンのコンプレッサーが回りっぱなしになるので、その分エンジンに負担がかかりますので燃費は悪化しそうです。
その一方で、エアコンのコンプレッサーは、常に回しておいた方が壊れにくいという意見もあります。
はたして、オートエアコンのスイッチは入れっぱなしがいいのでしょうか?それとも、必要のないときは切った方がいいのでしょうか?
オートエアコンは車内の温度を自動で調整してくれるので、スイッチを入れっぱなしにしていても、暑くなりすぎたり寒くなりすぎたりということはありません。
基本的には、スイッチを入れっぱなしにしておいても問題ないはずです。
しかし、オートエアコンのスイッチを小まめに入り切りする人も少なくないようです。理由は、エアコンのコンプレッサーを回しっぱなしにすることで、燃費が悪くなることを気にするからです。
それでは、実際にクルマのエアコンをつけたときとつけないときでは、どれくらい燃費に差が生じるのでしょうか?
車種によっても異なりますが、一般的にエアコンのコンプレッサーを回すことで、燃費が10%ほど悪くなるといわれています。
たとえば、エアコンのスイッチを切った状態で15km/L走るクルマであれば、エアコンのスイッチを入れた状態だと13.5km/Lになります。コンプレッサーを回すためには、エンジンンの出力を5馬力ほど消費するので、その分だけ燃費の悪化につながるわけです。
特に軽自動車のように排気量の小さな車は、エンジンの出力に対してコンプレッサーに奪われるパワーの割合が大きく、燃費への影響も大きくなります。
そのため軽自動車の場合には、エアコンのスイッチを入れると、燃費が15%~20%も悪くなるといわれています。
エアコンを使うことでエンジンに負担がかかり、燃費を悪化させると分かっていても、さすがに車内が高温になる夏場にスイッチを切ることはできないでしょう。
それでは、冬場はどうなのでしょうか?
実は、冬場はオートエアコンのスイッチを入れっぱなしにしても、夏場ほど燃費に影響しません。
一般家庭に設置されているエアコンであれば、冷房で使用しても暖房で使用しても同じように電力を消費します。
ところが、クルマの場合はエンジンから出る熱を、暖房として利用することができるため、あえてコンプレッサーで空気をあたためなくてもいいのです。
つまり、クルマのエアコンというのは、冷房機能と除湿機能のみしかないことになります。
そのため、冬場はエアコンのスイッチを入れっぱなしにして走ったとしても、ときどき除湿機能を働かせる程度なので、それほど燃費を悪化させることはないわけです。
車のエアコンは、暖房のときはエンジンから出る熱を利用しているため、一般家庭のエアコンのようにコンプレッサーから熱を作り出しているわけではありません。
つまりクルマのエアコンの場合、冬場はほとんど除湿のみにコンプレッサーを利用しているということになります。
そうなると、除湿を必要としないときには、電源ONであってもコンプレッサーは停止しているのかというと、そうではありません。エアコンの電源が入っていれば、たとえ冬場であっても、基本的にコンプレッサーは回りっぱなしになります。
回りっぱなしではあるけれども、夏場のように大きな負荷がかかることはないわけです。
カーエアコンのコンプレッサーは、電源が入っていれば、基本的に負荷の軽い冬場であっても回りっぱなしになりますが、ある条件を満たすときにのみ停止になります。
エアコンの電源が入っているにもかかわらず、コンプレッサーが停止になるのは、どういった条件のときなのでしょうか?
1.外気の温度が非常に低いとき
外気の温度が0℃以下になるようなときには、カーエアコンのコンプレッサーは自動的に停止する仕組みになっています。
極端に外気温が低い状態だと、コンプレッサーのシール性が低下して、冷媒が漏れてしまう可能性があるからです。
2.エンジンを高回転まで回したとき
エンジンが高回転になれば、それに合わせてコンプレッサーの回転数もあがります。
しかし、あまりコンプレッサーの回転数が上がりすぎますと、摺動部に焼き付きなどを起こしてしまう可能性がありますし、耐久性的にも問題があります。そのため、エンジンが高回転になるときには、自動的にコンプレッサーがOFFになるように制御されています。
3.エンジンに高い負荷がかかっているとき
車のエンジンに一番負荷がかかるのは、発進時や登坂時です。
最近のクルマの場合は、エンジンの負荷が高い状態だと自動的にコンプレッサーが停止になるように制御されています。この制御によって、加速時や登坂時のもたつきをなくしたり、燃費を改善させたりしているわけです。
オートエアコンのスイッチを、冬場になるとオフにしてしまう人も多いようです。
先ほども書きましたように、エアコンのコンプレッサーを停止した状態であっても、暖房は問題なく使えるからです。
夏場ほど負荷はかからないにせよ、コンプレッサーが回りっぱなしになっていれば、多少は燃費悪化につながりますから、電源をオフにしたくなる気持ちは分かります。
しかし、コンプレッサーを長い間停止した状態にしておくと、壊れやすくなってしまうということをご存知でしょうか?
機械というのはなんでもそうですが、常に動いていればなかなか壊れないもの。ところが、しばらく使わないで放置していると、突然壊れてしまったりします。
コンプレッサーのような回転する機械の場合には、回転部をオイルで潤滑させています。常に回転をさせていれば、軸部に常にオイルが回っている状態なので、壊れにくくなります。
ところが、長い間使用していないと、軸部のオイルが切れた状態になります。オイルが切れた状態で、夏場になって無理やり回転させるわけですから、コンプレッサーにダメージがないはずがありません。
あなたは、冬場にクルマのエアコンを切る派ですか?それとも入れっぱなし派ですか?
ちなみに私は常に入れっぱなし派です(´∀`)
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